本日は題名の通り、海外大学院出願プロセスの1つ、推薦状(a letter of recommendation)についてお話します。

僕がスウェーデン留学出願において、一から準備(作成)しなければいけなかった資料は、職務経歴書の作成や志望動機書、各大学から出された個別課題(別論文やビデオプレゼンテーション)など色んなものがありました。

しかし、そのどれよりも気分が重かったのがこの推薦状です。

理由はただ1つ、「人に何かを依頼するのがもともとあまり好きではないから」です。非常に気を使います。面倒くさいです。ダル過ぎます(正直)。

そんな方も中にはいるかと思いますので、この気ー使い中年の僕がどのように推薦状を用意したか、時間軸とともにご説明します。

参考になれば幸いです。

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 海外大学院志願用の推薦状基礎知識

まずは用意しなければいけない推薦状の基礎知識から。

  • 必要枚数は基本2枚(例外として3枚のケースもあるようです)
  • 1通をアカデミックの分野から(卒業した大学の教授からなど)
  • 1通をプロフェッショナル/ビジネスの分野から(現職 or 前職の上司からなど)
  • 全て英語で翻訳済み
  • Signature(署名)入り
  • 大学/企業の*レターヘッドに印刷

です。

どうしてもこの条件を満たせない時、例えば大学の教授からもらえなかった時などは、2通ともビジネス分野からもらい提出することも可能です。

それは、特に上記基礎知識に関して大学側では触れていないことが多いためで、逆に言えば1通アカデミック、1通プロフェショナルというのは暗黙の了解みたいなところがあります。

どちらがどう評価されるかは当然、大学や評価者によって異なるため、自己責任で決定しましょう。

*レターヘッド・・・企業、公的機関などの組織専用の書簡用紙。



 大学の教授に依頼した推薦状

僕はアカデミック分野からの推薦状は、大学時代お世話になったゼミの教授にお願いしました。

ちなみに大学時代は、同じ教授のゼミに3年半所属し、ゼミ長も勤めていたので、この教授との関係性は良好でした(当時)。

しかし、卒業してから7年間全く連絡をとっておらず、年賀状のやりとりなどもなし。

突然の連絡とこの依頼に、「めっちゃ気使うわ〜。せめて年賀状だけでもやりとりしとくべきやった〜」とちょっとだけ憂鬱でした。

この一番自分にとってヘビーな作業を最初に片付けるべく、相当早い段階(10月)で先生に挨拶メールし、留学を予定している旨を伝え、推薦状を英文でもらえるかどうかを確認。

ありがたいことに快く承諾して下さったので、下記を先生側に伝えました。

▪️ 依頼内容
1. 推薦状枚数:4通(英文)
2. 提出期限:12月上旬
3. 英字正式名称スペル (Phonetic)
4. 生年月日
5. 受取方法:取りに行く or 郵送を希望
6. 郵送先:郵送を希望する場合,郵送先住所,氏名

僕はお礼を直接言うため大学へ伺いましたが、郵送を希望する場合は「6. 郵送先」を伝えれば良いかと思います。

さらに、留学の基本情報(国、大学、専攻予定学部など)や推薦状の中身をどう構成してもらうかについても先方に伝えました。

「丸投げ→意図してないことを書かれる→修正依頼」、みたいなやりとりを防ぐためです。

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 依頼内容は明確に

以下が実際に僕が教授に依頼した内容です。

▪️ 出願する国、大学、学部
・スウェーデン(ルンド大学、ウプサラ大学)
・学部は Entrepreneurship(起業関連のビジネスプログラム)

▪️ 推薦状に書いて頂きたい内容
・大学3回生の時にゼミのメンバー(海外留学生数名含む)と行った市場調査(ホームセンター ***)に関して、その企画、立案、調査を実際に企業と協力して行ない、積極的に実践から商圏学を学んだこと。
・また当時ゼミ長を務めさせていただいたのですが、議論のまとめ役、調査企業側と何度か打ち合わせを行ったことなど、リーダーシップ性を持ちそれを発揮したこと。

▪️推薦状の中身に関して補足情報
・ネガティブな内容の記載の回避。
・大学のレターヘッドに印刷。(ない場合は公印または先生の名刺を添付)
・先生の自筆の署名が必要。
・複数校に出願しますので、出願校の記載は必要ございません。
・原紙(4枚)が必要。

以上の点と、「突然の連絡で、このような依頼をしてしまいすみません(お詫び)」&「よろしくお願いします」文を添えました。



自分で「”リーダーシップ性を持ち合わせていた” ことを書いて下さい」と言うのはおこがましいというか、はっきり言って「さぶいな俺」とは思いましたが、いいものを仕上げてもらうにはこれくらい厚かましくて良いと開き直りましょう。

上記内容記載に対してのレスポンスは、

・推薦状を書くのに十分な情報
・納期も2ヶ月あれば問題なし
・無償で郵送も可能

でした。ありがたかったです。

ちなみに、僕が卒業した大学の各学部には、専門のネイティブ翻訳者がいたため、大学側での英文作成が可能でした。

もしそういったこと(相手側での翻訳)が期待出来ない場合は、日本語で推薦分をまずもらって、ご自身で英語に訳し、翻訳済み文を先方へ送付、それをヘッドレターに印刷してもらうという手順を踏まなければならないでしょう。

また、そういった手順を踏まないといけないということも、事前に相手に伝えておいた方がベターでしょう。

そして12月上旬、納期どおり大学教授から推薦状をゲット。直接伺ってお礼を伝え、タスクが1つ完了です。

完了した直後は胸をなでおろしながら、久々に大学近くの天婦羅屋さんで昼食を取りました(代が変わって味が激落ちしていたのを覚えています)。

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 上司に依頼した推薦文

もう1通の推薦状は勤め先(零細企業)の上司にもらうことにしました。

このプロフェッショナル分野からの推薦状は、直近の上司、前職の上司など人によって依頼先はバラバラだと思います。

本来は僕も前職の上司に頼んだ方が良さそう(当時業績絶好調の一部上場企業の執行役員)だったのですが、「面倒くさかった」ので直近のボスからもらうことにしました。

これはこの推薦状準備段階から「多分そんなに重要じゃないんだろうな」と思いながら作業を進めていたためで、「用意出来たらなんでもええわい」と僕は推薦状自体をそんなに僕は重要視しておりませんでした。

先ほどの教授への依頼と同じく、書いて欲しい内容などを伝え作成してもらいます。



1点異なったのが、社内に英訳出来る人がいなかったので、日本語の推薦文を僕が英訳し、それを外部のネイティブに校正してもらいました。

ヘッドレターも社内に特別なかったので、ボスの名刺(英字側)を添付し、サインをもらい、印刷。

結果的に、複数校からオファーをもらうことが出来たので、この手順で間違いなかったんだなと後々確認出来ました。

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ただ、正直言って「この推薦状本当に見てんのか!?」と思ってしまいます。「だって皆ええように書いてもらえるやん」。

いい年こいてそう思わずにはいられませんでした。しかし、特段専攻プロセスに有利に働くことがない、あくまで体裁だけのものではないか?あくまで補完的要素の資料ではないか?

「そう感じてウプサラで在籍していたプログラムのアカデミックディレクターにその点聞いてみました。」ビデオ(言葉で解説)を作ってみました。

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*** スウェーデン大学院留学に必要な全作業をまとめたページを拵え(設け)ました。出願方法、奨学金、授業料など気になる方は覗いてみて下さい。

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