イノベーションやテクノロジー、スタートアップという観点でスウェーデンの4大都市(ストックホルム、ヨーテボリ、マルモ、ウプサラ)を見た時、

・ストックホルム:IT
・ヨーテボリ:エンジニアリング
・マルモ:
・ウプサラ:バイオ

のように大きくジャンル分けが出来るようなイメージがあります。

ん?マルモが抜けてるぞ?

マルモに関してなんですが、僕が1度しか訪れたことがないためか「これや!」というものが思い浮かびません。ですがあえて言うならルンド大学(マルモのすぐ隣町)を取り上げると思います。

以前触れたことがあるのですが、僕はずっとルンド大学のアントレを志望していました(そして叶いませんでした)。というのもスタートアップという点で見た時、ルンドがスウェーデンでいち早くベンチャー企業やプロジェクトをインキュベートする大型施設(組織)を設立し地元スタートアップをサポートしてきました。

さらに国内で初めてアントレプレナーシップを Master で専攻科目として取り入れたのもルンドです。現在ルンド大のアントレから数十のスタートアップがローンチされ、その実践的なプログラムには非常に定評があります。

そのルンド大学や国内最大規模を誇るマルモ大学の研究者や学生がおもに活動するのが国内第3の都市マルモです。



スタートアップイベント激増中のマルモ

早くから独自のスタートアップエコシステム形成に動いていたルンド大の活動を後押ししたのもまたスタートアップイベントでした。

ここスウェーデン南部でのスタートアップ関連イベントの数・規模は年々拡大傾向にあり、他の大都市にキャッチアップしていく様子が見て取れます。

特に感じたのが、マルモで開催される多くのイベントが参加費無料で、学生に対してのアプローチが強いのがストックホルムとの違いだったことです。

第3の都市と言えども規模的には小さい街ゆえ、学生も地域社会の大きな一員(戦力)とみなしている感が強かったです。

そしてそのマルモ最大のイベントが Startup Live! です。

正直今まで参加したイベントの中で最も期待を裏切られた(いい意味で)感があったのが、Startup Live! で「恐るべし南部!」と思いながら帰ったのを覚えています。

今日はこちらの様子をシェアしたいと思います。

Startup Live!

Startup Live! はスウェーデン南部最大規模のスタートアップイベントです。

マルモ (Malmo) を含むスウェーデン南部のベンチャービジネスをサポートするスタートアップコミュニティ Malmostartups によって定期開催されるイベントで、年々その認知度は高まっています。

まず最初に面食らったのが参加者の数でした。数十人くらいかな〜と激ナメしていたらまさかの1,000人以上でごった返す会場。

それから学生しかおらんやろと激ナメしていたら半数以上は起業家含めた社会人で、スタートアップに対する関心はこちらでも強いことをあらためて認識しました。

毎回起業家やスタートアップ企業を招き、Impact investing, e-Commerce, e-Health, CleanTech, Artificial Intelligence, venture capital などのフィールドで活躍する人達のベンチャー秘話を聞くことが出来ます。



対話型イベント?

Startup Live! のテンションはやばかったです。

イベント中は「フォー!!」「ヒーヤッホー!!」と常に叫んでる学生がいて笑いが絶えなかった感じなんですが、これも南部特有の性質でしょうか?(スウェーデンでは南部の人達の方が社交的だというのを現地人からよく聞きました)

登壇したスピーカー達も絶えずオーディエンスとコミュニケーションをとることを惜しまず、今まで参加したイベントで最もインタラクティブで楽しい時間を過ごせました。

「あれ?クラブ?」ってくらいシャウトを要求してこられました。

やっぱり会場が盛り上がるとトークも盛り上がりますね。客イジリも激しかったです。笑

IDEON & Lund

会場でお話した人の中には IDEON (スウェーデン初のイノベーション育成センター)や Lund 大学でベンチャー活動に従事する人達もいました。

彼らとの会話からストックホルムとの違い(スタートアップシーン)がはっきり見えたのも参加して良かったなと思えた理由の1つです(またの機会に触れます)。

また、Malmo はデンマークの首都コペンハーゲンから電車ですぐですので、あちらからも参加された方が多かったです。

その中で出会ったデンマークのスタートアップ企業で働く人が面白い話を教えてくれました。こちらも次回お話し出来ればと思います。