これまでストックホルムのスタートアップエコシステムについて、いくつかの関連組織がそれをまとめた図解のようなものを公表してきました。

例えば、2018年4月に Joseph Michael 氏が作った Stockholm Tech Landscape では

 ・Venture Capitals
 ・Corporate Investors
 ・Incubators/ Accelerators
 ・Educational Institutions
 ・Coworking Spaces
 ・Unicorns
 ・Events
 ・Media
 ・Angel Networks
 ・Government

のくくりでテックスタートアップ関連団体が分かりやすく描写されています。

僕は自分の足では回りきれなかった投資家やメディアの部類を知るのに参考にさせてもらいました。

実際にスウェーデンでスタートアップを計画している外国の方々から問い合わせがあった場合は、こちらを使いながら説明してきました。

つい先日 Founder Institute Stockholm がドラフト(草稿)ですが、’STARTUP ECOSYSTEM CANVAS: STOCKHOLM’ というキャンバスを公表したので本日はこちらをシェア致します。


(Founder Institute Stockholm についてはこちらをご参照下さい)

LINK【Founder Institute Stockholm】プレシードスタートアップ応援隊

STARTUP ECOSYSTEM CANVAS: STOCKHOLM

Founder Institute Stockholm が発表した STARTUP ECOSYSTEM CANVAS: STOCKHOLM の1番の特徴であり、これまで発表された図解と異なる点は、目線がスタートアップ企業にあることだと思います。

これまでのものは冒頭の Stockholm Tech Landscape のようにスタートアップサポーターの役割ごとにジャンル分けされておりました。

1.ステージ

この CANVAS はまず第1のくくりとして

1. IDEA
2. LAUNCH
3. GROWTH

と、自分達(スタートアップ)が今どのステージにあるかによって着目すべきポイントが異なることを促しています。

2. アクティビティ

次に、

1. IDEA
 1. Inspire
 2. Educate
 3. Validate

2. LAUNCH
 1. Start
 2. Develop
 3. Launch

3. GROWTH
 1. Recognition
 2. Funding
 3. Growth

と、ステージごとのアクティビティを3つずつ指南しています。

例えば IDEA プロセスでは1. より外部からインスピレーションを受け(Inspire)、2. スタートアップとしてのリテラシーを高める教育が必要で(Education)、3. その結果として昇華させた自分のアイディアが起業に値するかを見極める(Validate)、といった具合に大枠で望ましい活動プロセスが提示されています。



3. サービス提供者

そして3つ目の項目にそれぞれ活動ごとのサービス提供者(スタートアップサポーター)を一覧で示してくれています。

1. IDEA
 1. Inspire
  ・Startup Media
  ・Inspirational Events

 2. Educate
  ・Best Practices
  ・Training & Feedback

 3. Validate
  ・Team Formation
  ・Build First Product

2. LAUNCH
 1. Start
  ・Establish
  ・Workspace

 2. Develop
  ・Formalize
  ・Prepare for Seed

 3. Launch
  ・Seed Accelerators
  ・Pitch & Demo

3. GROWTH
 1. Recognition
  ・Investor Networking
  ・Major Media

 2. Funding
  ・Angels/ Micro-VCs
  ・Venture Capitalists

 3. Growth
  ・Infrastructure
  ・Expansion

言い換えれば、「自分が今このステージでこの活動に積極的にリソースを投入したいのならば、これらの組織にアプローチをかけてみてはいかが?」ということを具体名で提示してくれています。まさにキャンバス!

サブ項目 

さらに、ステージを越えてストックホルムスタートアップの心強い見方になってくれるサポーターとして、

・EVANGELISTS(Active Entrepreneur Leaders)

・GOVERNMENT(Public Economic Development)

・TALENT(Local Universities/ Major Employers)

・SUCCESS STORIES(Home grown companies with significant funding, employment, or liquidity)

などが紹介されています。スタートアップを積極的に応援している企業の存在もやはり重要で、近年はスタートアップが直接大企業からファンディングを受けるパターンも珍しくないですよね!

またグローバルで活躍する Founder Institute ならではの情報として、国際展開した場合の GLOBAL RESOURCES をステージごとに紹介しています。

これだけの情報が揃っていればアプローチするべき場所が明確で、きっとスタートアップにとっても役立つ情報になっていると思います!皆さんも是非参考にしてみてはいかがでしょうか?