Stockholm Subway Art(ストックホルム地下鉄アート)が本当に多彩であることは、これまでご紹介した Blue Line、Green Line の各駅から感じられたかと思います。

子供の落書きをそのまま使ったり、ゲームの世界を再現したり、ガッツリ美術館風にしたりと、飽きることがありません。

今日ご紹介するアートもこれまた、アートの奥深さを思い知るコンセプト、デザインです。

その先進的デザインは、1997年に突如として現れた Malice Mizer 並の「近未来感」を発しています(分かる人には分かりますよねこの例え?)。

天井に張り巡らされた電飾が、 通行人をまるで未来へといざなうようだ … 。Odenplan Station です。

 Odenplan

Odenplan Station は市街地から徒歩でアクセス可能な、北欧建築の綺麗なコンドミニアムや、バーやレストランが立ち並ぶ、個人的には最も好きなエリアです。

僕はこの隣駅に住む友人宅に居候していたことがあるのですが、 実際 Odenplan に住むスウェーデン人の友人が多く、地元の人達からも人気の居住エリアのようです。

近くには市街地で最も大きな公園もあり、子育てするのにも適したエリアという印象を持っています。 

 電飾アート

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Odenplan Station は他の駅とその役割が少し異なります。

Citybanan と呼ばれる長距離列車が地下鉄の駅と繋がっており、市内への通勤客だけでなく、遠くへ旅へ出る人々もこの辺りを行き来するため、ストックホルム中央駅のような賑わいがあります。

この Odenplan Station と繋がる Citybanan の新たなプラットフォームは、完成と同時に電光アートが14人のアーティスト達によって作られたそうです。

約400メートルに渡って装飾された、ギザギザのライトには特別な意味があり、それは人間の心臓の鼓動を表現しているのだそうです。

アーティストの1人が、自身の子供(息子)が産まれる際に、CTG モニターから流れる波打ちを見て、その滑らかな波のシェイプにインスパイアされたのです。

アートのひらめきはどこに転がっているのか分からない、素晴らしい話です。



 電飾アート

Odenplan Station のこの電飾、いわゆるルミナリエ(⇄ ミレナリオ)状態です。

明る過ぎない電光が周囲を照らして、このトンネルを不思議な空間に変えています。

遠くで見るのと近くで見るのとでは、この鼓動の波打ちデザインは全く見え方が違うことに気付きます。電飾に近づけば近付くほど、その複雑なシェイプが奇妙な形をしているのが分かるのです。

しかし同時に、生命の尊さを感じることが出来るような気もしてきて、「これは恐らく蜘蛛の巣をモチーフにしたんだ」と勝手に決めつけた自分の芸術的感性の欠落に落胆すら覚えます。

しかし、この近未来的雰囲気、なかなか居心地が良いです。やっぱり白色の壁っていいですね。ストックホルム地下鉄アート .. 奥が深い。

*** ストックホルム地下鉄アートの全駅一覧をアップしました。皆さんのお好きなデザインはどちらですか?ご意見お待ちしております。

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