今朝ラジオを聞きながら通勤していると、このサイト名にも使っているスウェーデン語「Lagom(ラーゴム)」が特集されていました。

スウェーデン・ヨーテボリに暮らしている方が、現地での暮らしの様子についてお話ししていましたが、僕は相変わらずこの Lagom という言葉が好きです。

It’s Lagom!? ページでこの言葉の意味について少し触れましたが、「ちょうどいい」が最もシンプルな説明だと思います。

LINKIt’s Lagom!?

ですが、今日はあらためてこの言葉の語源や、それが浸透したスウェーデンの人々、そこから学んだ僕の生き方や姿勢についてお話ししたいと思います。

 Lagom(ラーゴム)の意味

Lagom(ラーゴム)という言葉は

「Not too little, not too much. Just right.(少なすぎず、多すぎず。ちょうど良い)」

と、スウェーデンでは説明されることが多いです。文字通り、物事の量や程度が適度であるという意味です。

僕はウプサラのバーで一人で飲んでいる時に、隣の男性がワインを注いでくれるバーテンダーに

「It’s Lagom(イッツ ラーゴム)!」

と言っているのを聞いたのが、この言葉を知ったキッカケでした。あまりにもナチュラルな言葉の響きとタイミングに、一目惚れするかのようにこの言葉の虜になったのを今でもよく覚えています。



 Lagom(ラーゴム)の語源

スウェーデン語の Lagom(ラゴム)は、古の北欧バイキングが使っていた「Laget Om(ラーゲット オム)」という言葉が語源であると言われています。

その意味は「仲間たちと分け合う」です。これを説明するストーリーを友人の Victor が話してくれました。

船や酒場で酒盛りをする際、彼らはお酒を仲間内で回し飲みするのが当時の習慣だったようです。その際、全員が同じ量を飲むのではなく、「自分にとってちょうど良い」量を飲むというのがルールでした。

「たくさん飲みたい奴もいれば、少量で満足出来る奴もいる。大事なのは自分にとって適度な量を知り、決して無理をしない。なぜなら自分が少量にとどめることで酒が余りそうなら、たくさん飲める奴が助けてくれる。それが仲間という考え方を持っていたんだよ。」

そう説明してくれる Victor 自身のライフスタイルも、バイキングのラゴムスピリットに基づいているようでした。

 Lagom(ラーゴム)が浸透したスウェーデン社会

Not too much, not too little. Just right.

という考え方、スウェーデン人を描写するのに最も適した言葉ではないかと、”外国人” として僕は感じます。

先ほどのバーで出会った男性が「It’s Lagom」の用法についても教えてくれましたが、ワインの注がれる量だけではなく、友達との距離感、仕事の激しさや職場環境など物質的な分量だけではなく、目に見えない感情的・定性的なものの程度についても使えるシチュエーションが多いということでした。

特に僕がスウェーデン人に Lagom を感じるのが、そのライフスタイルです。とりわけ仕事に対してはそれが最も強く、「自分にとってちょうど良い量」を “わきまえている” という姿勢を感じます。

彼らが国レベルでしっかりと労働者が休みを取れるような仕組みを作ったり、労働者自らが仕事をきりあげたり、休暇を率先して取ったりするのは、「これ以上は自分にとってキャパオーバーだ。生産性も上がらない。自分をダメにしてしまう。」と自分の能力を理解していることがあるのだと僕は考えています。



 Lagom(ラーゴム)な生き方

僕は普段生きていて、大切にしていることがあります。

それは「自制心」を持つことです。

元々目立たず謙虚な生き方を好むタイプですが、Lagom という言葉に出会ってからは、自制心を持つことも強く意識するようになりました。

もちろん何かにチャレンジする時、自分をストレッチの効いた環境に落とすことは僕も好みます。それには Lagom というコンセプトは当てはまらないかと思います。

しかし、何かにトライし例え良い結果が出ても、決して驕り高ぶらず、「そこそこにしておけ」と自分が強欲にならないよう自制心を働かせてくれるのが Lagom Spirit です。

逆もまたしかり、あまりにもきつい環境で自分の精神が乱れようものなら、「自分はそんなに出来たものじゃない」と “足るを知る” を思い出させてくれるのも Lagom Spirit です。

僕自身20代の頃は仕事と野心の塊のような生き方をしていたかもしれません。ですが、今は疲れれば仕事を切り上げ山に向かい、ストレスを感じれば田舎へ車を走らせ、オン・オフをはっきりさせています。

無理することで報われた時代から、無理することが体と精神を蝕む時代に変化したことを敏感に感じるようになったことも関係しているかもしれません。

しかし、一見自分に甘いと捉えられそうな Lagom(ちょうど良い)を実践することで、決断力が早くなったとさえ感じることもしばしばあります。

皆さんも自分の中の Lagom を考えてみてはいかがでしょうか?

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