前回ウプサラからストックホルムへ脱出する方法(定期券購入)に関してお話ししました。

LINK【ウプサラから逃亡!?】定期ゲットで毎日ストックホルム 

そしてその定期券を学割で購入するには、Nation カードの提示が必要となります。「おいおい、その前に Nation て何だよ?」となるかと思いますが、Nation はざっくり言うと学生が入会出来る 学生クラブです。

ただ、そのあり方・コンセプトが非常にユニークで、日本の大学の一般的なサークルと比べ、より “実践的な活動” を行なっているなというのが僕の率直な感想です。

学生クラブという言葉に似つかわしくない、スウェーデンにおける Nation の実践的な活動とは!?



どの大学にも存在する Nation

Nation は学生のキャンパスライフ満喫を実現するために、さまざまな課外活動を計画・実行・運営する学内組織となります。また組織を運営するのが在校生本人達で、ボードメンバーも年によって入れ替わり、日本の大学のサークルにも似た部分があります。

しかし先ほども言ったように、日本のサークルとはかなり異なる部分が多々あります。まず、各 Nation で拠点となるビルを運営しているということ。2つ目がパブやナイトクラブ運営などの “商売” を通じ、実際に ‘収益’ をあげ、基本的にはそれを元手に組織運営している点です。

ボードメンバー達自身も学生でありながら、学校から予算をおろしてもらうという意識が薄い点も話していて感心しました。実際、スウェーデンで受けられる奨学金リストの回でも話したように、Nation 自ら予算を組んで財政的に厳しい学生向けに奨学金を提供したりと、その活動は大人顔負けです。

LINKスウェーデンで受けられる奨学金リスト

税務上では土地建物、収益など学校に責任が及ぶものの、その運営や方針に関して言えば、担当する学生達(各 Nation のボードメンバー)に全自治権を与えている非常にユニークなシステムです。

この辺からもスウェーデン人が学生を信用する姿勢が感じ取れるかと思います。日本では20歳以下の学生はまだ子供扱いされる風習が拭えませんよね。

ウプサラの 13 Nations

そして、実はスウェーデンの全ての大学でこの Nation 文化は受け継がれており、Nation の存在しない大学はありません。

ウプサラ大学では13の Nation が存在し、Stockholm Nation、Gotlands Nation など、スウェーデン国内の各地名が名前に付けられています。

その地区出身者は、地名が付いた Nation に入ることがスウェーデン人の間では暗黙の了解のようです。当然僕達外国人はどこに属そうと問題ありません。

Nation のサービス

ウプサラの13全ての Nation が共通して提供していたサービスが、カフェ、レストラン(カフェテリア)、パブ、ナイトクラブ、フェス(音楽イベント)、イベントパーティなどです。

全サービス有料ですが、Nation に入り Nation カードを提示すると学生料金で入場出来たり食事が出来たりします。

ウプサラ大学の Nation の活動は非常に活発で、実際にスウェーデン人の友人誰もが「他の大学ではこれほど Nation に力を入れていないよ」と言っており、国内でも本当に有名みたいです。

逆に言うと、こういった Nation を含めた学生ライフを楽しみたければウプサラ大ですね(その代わり学業自体はアカデミック寄り過ぎるとよく批判されていますが)。

以前述べたように、週末はみんな Nation のパブへ行き、ハンバーガーを食べながらビールを飲みます。

その後別の Nation のパブでビールを飲み、また別の Nation へ。そちらでビールを注文し夜更けまで飲み明かします。

その後各 Nation は大フロアを解放し、ナイトクラブと化します。大きめの箱で実際に DJ が音楽をかけ、酒に酔った学生でごった返すダンスフロアはカオスです。

僕も Nation のクラブに参加したことはありますが、普通に街のクラブと遜色ない雰囲気で、クラブ好きの方であれば楽しむことが出来ると思います。

Nation 入会



「どの Nation がおすすめですか?」と尋ねられたことがあるのですが、正直どこもそんなに変わらないです。いえ、恐らく変わるのでしょうが、僕にはよく違いが分かりませんでした。

というのもどこかの Nation に加入さえしていれば、Nation カードをもらえ、どの Nation のパブやレストランでも学割利用が可能だからです。もし実際に Nation でウェイターやシェフとして働きたいのであればその雰囲気などチェックする必要がありますが、それ以外であればどこでも良いと思います。

加入の方法は直接 Nation 内の事務所へ行きスタッフにその旨伝え、申込み用紙に個人情報を記入し、カードで半年分の入会料を支払います。つまり年2回支払いが発生しますが、入っておいて間違いありません。

Nation に入会すると発刊物が所属 Nation から届き、その活動状況や最近の街の状況などに関しての情報も知ることが出来ます。

しかし残念ながら全てスウェーデン語で、読んでいて全く意味が分からなかったです。しかしこのように発行物まで作り、実際にそのデザインや内容までを全て組織メンバーが行なっているところはもう完全に1つの企業ですよね。

Nation カード

Nation の入会が完了するとその場で Nation のデザインが入ったトートバック(よく見る簡易的なやつ)となぜかエナジードリンクを渡されます。これ飲んでパーリーピーポー化しろという意味だったのかもしれません。

この Nation カードに記載の Mecenat という表記が、スウェーデンで学割料金でサービスを受けるのに非常に重要になってきます。Mecenat はあるテック企業が提供するサービスの名称で、店先にこの表記がある店舗では常に学割が受けられるので、Nation カードは生活する上で生活必需品のような存在です。

ちなみにこの Mecenat は北欧4ヶ国とスペイン、ポーランドでも提供されています。前回話した定期券購入の際にも学生証だけでなく、こちらの Mecenat 入りNation カードの提示が必要ですのでお忘れなく。

Nation がイマイチはまらなかった人はこちらもチェックしてみて下さい(僕はこっちのが好きでした)!

LINK【ウプサラのビジネス系プログラム受講生は要チェック】Uppsala Ekonomerna とは!?