環境意識の高いことで知られるスウェーデン。
実際、ゴミの分別が細かいなど、環境配慮に関するルールのガイダンスが、留学前に大学から送られてきたりもしました。
また、ゴミを他国から輸入し、焼却して電力に変える取り組みがあるなど、やはりスウェーデン=エコな国というイメージが皆さんの中にもあるのではないかと思います。
本日はスウェーデンのそんなゴミのお話です。
ゴミを輸入する国
スウェーデン環境保護庁:Swedish EPA(Environmental Protection Agency)によれば、スウェーデンでは “waste-to-energy(WTE)program” という、ゴミをリサイクル技術によって、エネルギーに変える取り組みが、長年行なわれています。
「リサイクル技術」という言葉から、ゴミを再利用して、別製品に変えるリサイクルを我々は思い浮かべがちです。
Photo: Simon Paulin
しかし、実はスウェーデンではその比率は半分程度で、残り半分はゴミ処理場で焼却され、電力に変えられるサーマルリサイクル(熱回収)という事実があります。
そして、そのサーマルサイクルを含めた、スウェーデンにおけるゴミのリサイクル率が99%と言いますから、環境先進国と呼ばれるのも頷けます。
逆に言うと、スウェーデンにとって、ゴミは新たな製品やエネルギーを生み出す、”大切な資源” ということになるようです。
【折りたたんで収納も可能】分別式おしゃれゴミ箱(さらに汚れに強く、撥水加工)
そして、その資源が足りていないことから、隣国のヨーロッパ諸国から輸入を行なっているのだそう。
ちなみに年間のゴミ輸入量は、ジャンボジェット2,000機以上のようで、全く想像が出来ませんが凄い量であることだけは分かります。
Sourse: Swedish EPA
分別方法
紙類。
などなど、公共のゴミ箱でありながら、分かりやすくイラスト付きで分別が促されています。この他にも同じ形態で缶専用のモノがあったり、種類によって細かく分別する仕組みがあります。
さらに、各地域やコンドミニアムごとに、むき出しの大型のゴミ箱が設置され、人々がルールを守ってゴミを分別する様子が見られます。
【折りたたんで収納も可能】分別式おしゃれゴミ箱(さらに汚れに強く、撥水加工)行政の仕組みが日本以上
自分がこれまで住んできて、圧倒的に環境意識の高かった国は、スウェーデン、ドイツ、日本の3国です。
ドイツでは、スーパーマーケットでビール瓶などを返却すると、そこで使えるポイントレシートが発行されたり、実用的な面白いシステムが存在しました。
日本でも僕が住む地域では、近くのスーパーマーケットが分別用のゴミ箱が設置しており、ささっと歩いてささっと捨てられるシステムがあって、それはそれは便利です。
【折りたたんで収納も可能】分別式おしゃれゴミ箱(さらに汚れに強く、撥水加工)しかし、ドイツや日本が細かいゴミの分別の仕組みを民間が担っている(ことが多い)のに対して、スウェーデンでは街のあちらこちらに、行政が設置した分別用ゴミ箱が見られたことが、僕が感じた大きな違いでした。
人間誰しも、きちんと捨てられる場所があれば、なるべくそこに捨てる人が多いと思います。逆になければ、自分自身に甘くなってポイ捨てしたり、トイレに置きゴミしたりする人の比率が増えるのではないでしょうか?
そういった意味では、どこの国の人が環境配慮で上、下ではなく、行政が敷いている仕組み的に、ゴミの分別をし易い環境が整っているかどうかの点で、やはりスウェーデンに軍配が上がるのではないかな?と個人的には思いました。
ゴミも大切な資源。なんか良いですね。
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