ヨーロッパでは Global Blue という免税手続き企業と提携しているショップが多く、
- お店で印刷されたレシートに必要な情報を記入
- お店が用意している Global Blue の正式な書類に必要事項を記入
どちらか1つの手筈を整え、空港に併設された Global Blue に提出するというのが、これまでの一般的な免税手続きの手段でした。
しかし近年、テックブームにあやかり「Tax Refund App(免税手続きアプリ)」が増え、上記の手続きを踏む必要なく、税金の払い戻しが可能になってきました。
「やったー、めっちゃ楽になったぞ。」
いえ、そうでもないんです。むしろ余計厄介になってきました。
乱立する免税手続きペーパーとアプリ
「アプリで免税手続きが完了」というのは素晴らしいアイディアだと思います。
従来の手続きの場合、一応購入した未開封のアイテムを見せなければならないので、重いスーツケースを持ってあちこち動き回るのは面倒だからです。
しかしそれは、「全てのショップが同一アプリを利用している」という前提条件があってのことです。
店によって採用している免税手続きのサービスが異なれば、利用者は異なる手順をそれぞれ調べ、正確に処理する必要があり余計に時間がかかることになります。
そして、それが今ヨーロッパ旅行すると起こっている状況です。例えばスウェーデンはこういったテックサービスの導入に熱心ですが、様々な免税手続きサービスが採用されています。
- Global Blue(ペーパー)
- MENZIES(ペーパー)
- CUSTOM CASH(アプリ)
- PIE VAT(アプリ)
- etc
など既存のアプリで処理しない、ペーパー型手続きサービス(Global Blue や MENZIES)、アプリ上のみ処理が可能なテックサービス(CUSTOME CASH や PIE VAT 等)が乱雑している状況。
実際これらの異なるタイプを処理するとどうなるのか!?
余計に時間がかかる免税手続き
トラディッショナルなペーパー方式の免税手続きと、利便性をうたアプリ方式のテックサービス。実際やってみると …
僕は旧来型の手続き(ペーパー方式)の方が、はるかに迅速かつ確実にことを進められました。
例えば Global Blue の公式書類には、パスポートの番号や住所、返金用のクレジットカード番号などを書いて提出するのみ。
一方、アプリでも同じような内容の情報を入力、空港で税関でスタンプをもらい、そのスタンプが押されたレシートを写真に撮ってアップ。
さらに購入したグッズの中身を写真に撮りアップします。
一見アプリ処理の方が、免税手続きオフィスの前に並ばなくて済み、時間を省くことが出来そうです。
しかし、実際は作業的にアプリの方が時間がかかりました。
というのも、情報を入力してはエラー、写真をアップしては「認識されません」、情報を全て入力し次のボタンを押すと全てふりだしに戻るなど、アプリのクオリティがまだまだ低い。
処理完了まで何度も何度も同じ作業をするハメになったんです。
さらに …
半年経っても処理が完了しない CUSTOM CASH
利便性の面でもすでにペーパー型に劣るアプリサービスですが、さらによろしくないのが、
「処理が完了しない」
という事実。
上記で挙げた PIE VAT に関しては無事処理が完了し、Refund がされました。
しかし、スウェーデンがいち推しする CUSTOM CASH は処理が完了しません。
PIE VAT と同様に情報入力し、「Completed」と表示されました。
その後、Refund を待てど暮らせどしますが、クレジットカードには返ってきません。
「どうなってるの?」と問い合わせすると、
「アプリ上の都合でクレジットカードへ返金処理出来ない」
という意味不明な回答を受けます。
代わりに銀行口座の情報入力が必要になり、入力するも完了しない。アプリに情報入力を始めてからすでに半年近く経ちますが、Refund も完了しなければ CUTOM CASH からの連絡も途絶えてしまいました。
「もう半年経ったから時効です。」
と言われそうな気配がありますが、もう一度どうなってるのか連絡をとってみたいと思います。
そして、この問題は Global Blue がアプリ化すれば全て終わるという話になるのではないでしょうか。頑張れ免税手続きジャイアント!