スウェーデン留学以前、ウプサラからオファーをもらって〜渡瑞までの準備中、もう1つ時間を割いたことがありました。それは自分が受講するプログラム以外で、何か外部と関われるコミュニティが学内にあるかどうかの確認でした。
スウェーデンの教育現場では、一般的にディスカッションが重んじられていることは知ってしました。ですので、「考える」という意味では実践的かもしれません。しかし一方で、「動く」という意味での実践的な活動(産業界との活発的な交流など)をプログラムが保証しているか?は事前に見たシラバスでは確認出来ませんでした。
30代でキャリアチェンジを考えている人間がまる1年そういった活動に恵まれなかった場合、かなりのロスが生まれるんじゃないか?と心配になり、もしもの時のために伏線を敷いておきたかったんです。
事実、その後受講したマスタープログラムはかなりの勉学寄りで、心配した通りアクティビティに乏しいものでした。
最終的にはもう1つの伏線だったスタートアップハブの SUP46 で不足していた実践的な活動を補うわけなんですが、要はどの国のマスタープログラムも、学校側が何かしてくれると受け身の体制で受講すると、かなりの確率でがっかりさせられることが待ち受けているということだと思います。
LINKSUP46 - 北欧のリーディングスタートアップハブ –
話をスウェーデンに渡る前に戻しますと、そうして学内コミュニティについて情報を集めているうちに、Uppsala Ekonomerna という謎の存在について知りました。Facebook を調べても、Instagram をフォローしても、ホームページを見ても実態がよく掴めません。
だけどやたらと海外旅行して、企業訪問して、大企業とコネクションがあります。一体何者なんだ!?
Uppsala Ekonomerna
Uppsala Ekonomerna は Uppsala Business and Economics Student Association で、表現が正しいかどうか分かりませんが学部内組合と学校公認サークルを足して2で割ったようなものです。
彼らの主な活動は leisure、future、studies の3つに分けられ、各担当メンバーがそれぞれの目的に沿ってイベントなどを企画・運営していきます。イベントの中身は非常に多岐にわたり、パーティ、イベント、スポーツアクティビティ、旅行、キャリアフェアー、企業訪問、勉強会などなど書ききれないほどたくさんあります。
以前お話した Nation の活動とうまい具合に被らないよう構成されており、Nation が学生ライフを娯楽的要素で盛り上げようとする中、Uppsala Ekonomerna は基本的には勉学的要素でイベントなどを企画・運営している点が特徴です。
LINK【世界一ユニークな学生クラブ】スウェーデンの Nation とは!?
直近で2,500人ものメンバーを抱える規模で、うち350人が様々なプロジェクトやアクティビティに関わっているようです。Uppsala Ekonomerna はウプサラ大学の中でも最も規模の大きな団体となっており、その分学校側への交渉力も強く、様々なシステムを導入していたり、かなり自由に活動しているのが印象的でした。
Nation よりおすすめの団体
またいつかお話する予定なんですが、僕は Uppsala Ekonomerna 企画のスタディツアーにウプサラ大学所属中参加しました。これが本当にラッキーな経験だったんですが、その話はまた後で。
そういったこともあり、現役のボードメンバーともかなり親交を持たせてもらったんですが、僕なりに言うと Nation の運営委員と比べ非常にウェルカムでフレンドリーな雰囲気を醸し出していました。これは実行委員自体が学士号の若いメンバーの集まりで、欧米人だけでなくアジア人やその他の人種から構成されていることも関係していると感じました。
実際僕が親交を持った Ekonomerna の代表は、エネルギーに満ち溢れたアジア系スウェーデン人で、「おい、ちゃんと食ってるか!?」とミーティング中隅々まで食べ物が行き渡っているか確認するほど気配りの出来る女の子でした。「おい、何でパンの数が足りてないんだ!?」と言いながら自分の皿に3人分のっける豪快さも持っていました。
話が外れましたが、そういった心配りと思いやりの文化が代々受け継がれており、Uppsala Ekonomerna の積極的で情熱的な現在の活動状況に至っているんだと感心させられました。