年明け早々驚きのニュースが世界を駆け巡りました。
アメリカのトランプ大統領が、イランで英雄とされている、革命防衛隊コッズ部隊のカセム・ソレイマニ司令官の殺害を実行したためです。
多くのメディアが連日中東地域の地政学的混乱、第三次世界大戦発展への可能性、石油危機の可能性など様々なリスクについて報じています。
まさに、不確実性を象徴するかのような出来事でした。
ところで、世界情勢が不安定になると、いつも僕がまず不安になるのは「海外でのテロの遭遇」についてです。
それはヨーロッパでテロ事件が頻発していた2015年、ドイツに住んでいたためその空気感をひしひしと感じていたことが大きいかと思います。
そして2017年、スウェーデン・ストックホルムでも無差別テロ事件が発生しました。以前、当時の街の様子や事件現場について、人々の反応を交えながらこのサイトでもご紹介しました。
そのテロ事件が起こったストックホルムでは、今どのような対策がなされているのでしょうか?警備会社に務める友人にも詳しく聞いてみました。
2017年ストックホルム無差別テロ事件
2017年4月7日、ストックホルム中心街の Drottningattan(女王通り)で、大型トラックを使って無差別に通行人を轢く無差別テロ事件が発生しました。
事件の背景や、詳細、発生した日の政府の対応や街の様子については、別記事をお読みいただければと思います。
LINK【スウェーデンで起こったテロ事件】あの時人々はどう反応したのか?を住んでいた者が回想する。
治安の良さで知られるスウェーデンで起こったこの事件は、ヨーロッパ中に衝撃を与えました。
テロ発生現場の現在の様子
現在の Drottningattan(女王通り)は、テロ発生以前と変わらない日常を取り戻し、観光客や地元の若い買い物客で賑わっています。
しかし、現地の友人達の反応は様々で、僕が居候させてもらっていた友人夫婦は、
「あれ以来ここを通ることはなくなったよ」
と、1度一緒にその場所を歩いた際は、皆でビクビクしてた感がありました。ちょっとだけ。
一方で、「いやいや全然大丈夫だよ」と陽気に話してくれたのが、地元の警備会社に務める別の友人の Ali でした。
彼は長年ストックホルムのホテルや公共施設を警備する仕事に就き、この Drotningattan の警備状況についても詳しく知っているということでしたので、話を聞いてみました。
日本にも留学経験がある、スウェーデン語、英語、日本語、アラブ語(イラク方言)、クルド語を使いこなす超マルチリンガルです。
テロ発生現場のセキュリティ体制
Ali:Tada はやっぱりここ通るの怖いですか?
—– そうだね〜、実はテロが発生する前から、この場所だけは歩くのをずっと避けてたんだよね。まさかスウェーデンでテロが起こるとは思ってなかったけど、昔よく行ってた場所がテロでトラックに突っ込まれたことがあったから(ドイツ・ベルリン)。
Ali:あれ(スウェーデン・テロ事件)は悲しい事件でしたね。でもあれ以来警備も強化されているから大丈夫ですよ。
—– えっ、本当に!? 見た感じ全く何も変わってないような … 。歩行者天国の出入り口に置いてある石の置物のサイズがちょと大きくなっただけのような気が … 。警備員も見かけないし … 。
Ali:ははは。確かに置物のサイズは M から L に変わりましたね。僕はセキュリティガードだからその辺詳しいんですが、今ここはたくさんの隠しカメラが見えない場所に配置されてあって、常に通りの様子が警備会社によって監視されてますよ。
それから私服のセキュリティガードや私服警官なんかも通りを歩いていて、怪しい人を見かけたり仕事で歩行者天国に侵入する車がいた際は、身元チェックをかなり厳しくしているんです。もしまたあんなことが起きたら本当に信頼を無くすから、それは大丈夫です。
以前よりサイズアップした感のある特性花壇。重そうだ。
—– じゃあ安心して通っていいんだね。… それでもやっぱり怖いね、この警備手薄感のある様子だと。
Ali:やっぱり日本人は石橋を叩いて渡りますね(Ali は日本のことわざに詳しい)。ははは。
—– ( … にしてもこの石の置物避けたらトラック走れるよな …。)