「あれ? 子供が落書きしてる … 。」

誰もがそう思ってしまう地下鉄アートが、ストックホルムには存在します。

それが、地下鉄 Blue Line Hallonbergen Station にある、童心に戻るべくデザインされた Subway Art です。

初めて見た時は、あまりの雑な落書きっぷりに「ここ本当に地下鉄アートがある駅だっけ?」と、調べ直してしまうくらい “Art” と呼ぶには抵抗を感じてしまいました。

しかし、そんな既成概念を打ち破るのがスウェーデン。「Art がいつも美しくあるべきだと誰が言ったんだ!?」と言わんばかりの、ファニーで可愛いデザインに心癒されます。

 Hallonbergen

地下鉄 Hallonbergen St は、Blue Line 沿いの市街地からはやや離れた場所に位置します。

Toyota のストックホルムブランチが近くにあったりと、企業のオフィスが近くにはたくさんあるため、この駅は比較的人で賑わう印象があります。

そんなビジネスへ向かうパッセンジャー達を迎えてくれるのが、この子供が書いた風の落書きなのです。

 Hallonbergen

この Hallonbergen 地区も歴史は古いようで、”Millon Program” と呼ばれる再開発プロジェクトのようなものが1960年代後半に始まり、その開発は70年代半ばまで続いたようです。

そんななか、Hallonbergen にも地下鉄の駅が設けられ、人々の流入とともに発展していったのでした。

この駅のアートを手掛けたアーティスト Elis Eriksson さんと Gösta Wallmark さんは、この新設された駅のプロジェクトに携わる時、彼ら自身の幼少期の思い出にインスパイアされたようです。

地下鉄アートガイドの Marie Andersson さんは、「彼らは実際、自分達が小さい頃に書いたお絵かきや、彼らの子供達が描いたお絵かきをデザインに使ったんですよ」と説明します。

キャンバスノートのような白い壁に、クレヨンで描いたような色鮮やかな落書き(お絵かき)。音符や想像の世界で生まれた機会や道具も見られ、まるでおとぎ話の世界にいるようなほんわかした雰囲気です。

実際、Hallonbergen は、“Raspberry Mountains”(ラズベリーの山)を意味するようで、まさにおとぎ話から引っ張ってきたような駅の名前です。

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 まるで Fairytale

この駅のデザイン1つ1つを見ると、あらためて感じることがあります。

それは、子供の落書きさえこのような公共施設のデザインに使ってしまう、スウェーデン人のオープンマインドネスです。褒めすぎでしょうか?

しかし、それくらいただの子供の落書きなんです。いえ、落書きじゃない。子供達がしっかり心を込めて描いたイラストなんだ。

僕はそう心に唱えながら、フラフラとプラットフォームを行ったり来たりするのでした。

「いつか子供が出来たらここへ連れてこよう」

そう心の中で呟きながら、中年独身の僕は次の駅へ向かうのでした … 。しゅ〜、ガシャ(地下鉄の扉の閉まる音)。

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