(最新の感染者情報は Link の【続報】ページでご確認下さい)
The Public Health Agency of Sweden(スウェーデン保健当局)によれば、現地時間1月31日、スウェーデンで初めての新型コロナウイルスの感染者が確認されたようです。
感染者は20代の中国人女性で、スウェーデンには1月24日に入国し、その後感染が発覚しました。
大事な情報ですので、取り急ぎ詳細をお伝えしたいと思います。
発見に至るまで
感染が確認された女性は24日のスウェーデン入り前に、中国湖北省の武漢に近い場所を訪れ、その時点ではウイルスに感染した際に起こる症状はなかったため、同国に入国したようです。
(どの空港に降り立ったかの情報は不明です)
その後、咳などの症状が悪化したため、滞在先に近い Jönköping(ヨンショーピング)の保健センターに連絡し、医療機関の検査で新型コロナウイルス陽性反応が出たようです。
現在
現在、この患者は同市(Jonkoping)の the Ryhov County Hospital で隔離入院しており、症状は重症化していない模様です。
地元紙 The Local では、
「彼女が中国から戻って以降、人とコンタクトをとっていない(会ったりしていない)ため、ウイルス感染が広がる可能性は低いだろう」
という感染症医のコメントを紹介しています。
現時点で、他にも20人の国内滞在者がコロナウイルスの疫学検査を受け、全員が陰性反応の結果となったようです。
保健当局はスウェーデンでの感染拡大のリスクは、かなり低いという見方を示しています。
現地での対応
保健当局のコメントを読んでいると、国内で混乱が起きないよう、かなりこの患者に配慮したコメントがなされていました。
しかし、航空機を使って人が行き来する空港を訪れたことや、空港からヨンショーピングまで公共交通機関を使ったこと、入国から隔離入院まで時間を要したことを考えると、そうも安心出来ないと個人的に考えます。
これからスウェーデン入りされる方は、日本同様手洗いうがいを徹底すること、地元の薬局でアルコール消毒液を購入し、随時携帯しておくことが有効と考えられます。
マスクに関してですが、やはりスウェーデンも他の欧米国同様、マスクをつけることはそれほど社会に浸透しておりません。
それを見た人を異常に心配させてしまったり、場合によっては差別的な言葉を浴びせられる可能性はありますので、そこは自己責任で判断するのが良いかと思います。
2例目
また、2月下旬にスウェーデン西部・第二の街ヨーテボリで、2人目の感染者が確認されました。イタリアに滞在していた30代の男性で、スウェーデンに帰国した3日後に発熱したと報告されています。
現在は市内の病院で隔離入院しており、当局が男性との濃厚接触者のわりだしを急いでいるようですが、帰国から数日経っていたことから、新たな感染者発生の懸念がされているようです。
ヨーロッパ渡航時の注意
Photo: AFP
ちなみに現在ヨーロッパでは、新型コロナウイルスの問題で、中国の方々に対してだけでなく、アジア人全般への差別的な言動も問題になっているようです。
僕の台湾人の友人も現在フランス・パリに滞在していますが、マスクも付けておらず、中国語も発していないのに、差別的な言葉を浴びせられたと悲しんでいました。
緊急事態ですので、スウェーデンにこれから旅行される方も、そういった点についてご考慮された方が良いかと思います。
ウイルス感染の症状などが見られた場合は、日本同様病院などへは直接行かず、National Health Advice Hotline(相談窓口) 1177 へまずは電話相談しましょう。
続報は随時更新していきますが、2020年3月2日現在、世界60ヵ国で感染者の数は8万8000人を超え、その数を追うこと自体が意味をなさなくなってきました。
感染地域や人数の詳細は、随時変更&消去等を繰り返していきますが、今後国内海外旅行含めた渡航延期も検討する方が安全ではないでしょうか。