1月31日にスウェーデンで初めて新型コロナウイルス(肺炎)の感染者が報告されて以降、注意深く現地の様子をチェックしていました。
LINK【スウェーデン新型コロナウイルス情報】初めての感染者確認についての詳細
残念ながら、本国でも徐々に徐々に感染者数の増加、発生地域の広がりが深刻になっている状況です。
また、スウェーデンだけでなく隣国ノルウェー、フィンランド、デンマークでも感染は拡大しており、今後止むを得ず現地へ向かう必要のある方は、相当な覚悟が必要だと考えられます。
こちらの詳細について、地元紙 The Local 3月5日の記事を抜粋和訳したいと思います。
*最新の感染者数については、最後の項で随時更新していきます。
感染者数94名(3月5日時点)
木曜日(3月5日)、スウェーデンでの新型コロナウイルス感染者数が94名に増加。そのうち、半数が首都ストックホルム地区で確認される。
直近(3月5日)で確認されたケースは西部 Västra Götaland と南部の Skåne で、それぞれ感謝数は12と9に増加した。
さらに、西部 Värmland と東部 Uppsala でも新たな感染が確認され、北部 Gävleborg でも初めてのケースが報告された。
首都ストックホルムで確認された感染者の数は28増え、合計で59名となった。
3月5日に確認された感染者の大半は、これまでと同様被害が深刻なイタリア北部への旅行中に感染していることが分かっている。
ストックホルムの保健医療当局は、
「現在も感染がどこでどのように発生したか解明中であるが、新たな28ケースのうち、14はイタリア現地での感染、もしくはイタリアへ渡航した人を介しての感染であることを確認した。」
と報告している。
学童の感染も確認
感染源となっているイタリアでは、3,000人以上の感染が確認され、これまでのところ100人以上が死亡している。
一方、300人以上の感染者が回復し、25,000人の PCR 検査を受けた人のうち、大多数が陰性結果だった。
スウェーデンの公衆衛生当局は、今後さらに多くの人々に PCR 検査を行なう予定であると発表。
さらに、全ての医療研究所は海外旅行後に症状を発症した人や感染者との濃厚接触した人だけでなく、呼吸器系の(病気の)症状がある患者には、日常的にコロナウイルステストを実施するよう勧めた。
疫学者のAnders Tegnell 氏は
「我々は検査(テスト)の効率性を重要視してきたが、これからは包囲網を広げていく段階に入っている。」
と感染の食い止めの重要性に触れている。
”非常に高い” リスク
スウェーデンにおけるウイルス蔓延のリスクは
“とても低い” → “低い”(2月25日)→ “普通(まぁまぁ)”
へと変化している。
しかし、当局はスウェーデン人が海外渡航先で感染し帰国するケースは今後増えていくと予想し、これについてのリスクは最高レベルの “非常に高い” と引き上げられた。
スウェーデン政府の公式なアドバイスとして、
「体調の変化が見られない人はこれまで通りの生活をし、手洗いをこまめにする。もし、症状が見られそれが悪化した場合(特に感染が確認された国への渡航歴がある人)は、国民ヘルスライン1177へ電話するように。」
と発表している。
コロナウイルスについての質問は 111- 13。
緊急コール:112
”非常に高い” リスク
以上が地元紙 The Local 3月5日の記事「Coronavirus cases rise to 94 in Sweden, with more than half in Stockholm」の和訳になります。
スウェーデンでは「感染地域(主にイタリア)へ渡航し、感染した後病気を国へ持ち帰る」というケースが大半で、その後家族や友人などへと感染が広がっている状況です。
今現在において、渡航自粛要請や海外渡航制限が出ていないところを見ると、今後も感染者の急激な増加が見込まれます。
僕自身地元の友人への注意喚起と、最低限のマスクや消毒液の入手を促しましたが、既に品薄な様子。
前回の記事でも触れましたが、スウェーデンでも他のヨーロッパ諸国同様、マスクを習慣的に着用する文化はありません。
よって、日本のように症状のない感染者が多数存在する可能性もあります。しばらくの間は現地への渡航は延期にしておくのが無難かと考えられます。
最新情報(随時更新)
(最終更新日:7月7日/米ジョンズ・ホプキンス大学まとめ)
スウェーデンではロックダウンを取らない独自の対応を取ってきましたが、爆発的に感染者数が増えてきたことから今後方針転換する可能性も十分ありえると考えられます。
- スウェーデン:感染者数 71,419人(死者数5,420人)
不要不急の渡航は控えることが身のためでしょう。そして引き続き手洗い、うがい、睡眠、栄養摂取を心がけ免疫力向上に努めましょう。